紀伊半島 御浜町/紀宝町 女郎が峰(480m)、大地山(601m)、高山 (437m) 2010年12月28日

所要時間 10:47 車−−10:52 林道終点−−11:08 371m鞍部−−11:22 女郎が峰−−11:32 371m鞍部−−12:05 大地山 12:25−−12:57 風吹峠−−13:07 高山−−13:13 風吹峠−−13:35 沢を渡る−−13:39 林道−−13:55 車

概要
女郎が峰西側に延びる林道終点近くから3山を周遊。沢の右岸側に踏跡があり371m鞍部から女郎が峰、大地山両方向に道がある。大地山から高山までも道あり。復路は高山北側鞍部の破線を南に下って林道に戻る。全体的に植林帯が広がり展望はほとんど無い



 子ノ泊山の下山はまだ午前中で体力に余裕もあり、午後もどこかに登ることにした。当初は新宮市街の千穂ヶ峯を考えていたが思ったよりも時間が確保できそうなので、子ノ泊山からほど近い女郎が峰、大地山、高山のどれかにしようと考えた。これら3山はそこそこ接近しており周回も可能だろうが高山だけは鞍部を挟んで少し離れているので少し面倒そうだ。とりあえずは女郎が峰と大地山を狙ってみよう。地形図には女郎が峰西側に車道が描かれており、谷沿いに破線が上がっているのでこれが一番楽に登れるルートだろう。もっとも、車道にゲートが無いか、路面状況がどうなのか不明だが。

林道途中に車を置く 林道終点。林業関係者で満車状態

 私が持っている地形図が古いせいか、現場の道路の付き方と地形図に違いがあって林道入口を探すのに苦労したが、集落を縫うようにして上がる道路を入るとそれらしき道に変わり進む方向は合っているし谷間を上がっているので正解と判断した。最後はコンクリート舗装になり終点には車が何台も止まっていた。ここで私が車を止めると転回場所が無くなってしまうためここへの駐車は諦めて歩いて5分程度戻ったところで見つけた駐車余地に車を置いて歩くことにした。終点の車は林業関係者だろう。

手製の登山口標識 沢を登る

 車道終点から歩きだそうとすると近くの木に「大地山登り口」の手製標識を発見、本当に道があるのかは分からないが私と同じ考えをしている人がいて一安心。沢を渡って踏跡が続くが、おそらくこの先で作業中だろうからと踏跡が無い沢沿いに上がることにした。傾斜は緩やかで水量も少なく、溯上に問題は無い。ただ、沢が狭まって歩きにくくなる個所で岸に逃げようとすると、間伐された木が放置され障害物となって歩きにくい個所が多い。伐採の音が遠ざかったところで右岸側を少し離れて上がると明瞭な踏跡に遭遇、これを上流側に行けば女郎が峰、大地山間鞍部に出られそうだ。

371m鞍部 371m鞍部から女郎が峰方面

 さすが踏跡を歩くのはスピードが速く、ほどなく371m鞍部に到着。意外にも南の尾根には女郎が峰、北の尾根には大地山の名前が出ているではないか。地形図では破線はないが、ここから登るのが一般的なようだ。まずは女郎が峰を目指す。南の尾根にも明瞭な道が続いていた。私が持っているのは5万図で、女郎が峰はいくつかのピーク群で構成されているのは分かるが、どれも同じ高さの等高線で明瞭な最高点が判別できない。唯一、標高点があるのが473mの西端ピークであるが、これが山頂だとここから登ると中央ピーク経由となるのではなかろうか。まあ、大した標高差ではないので体力トレーニングと考えればいいけど。

まともな道が続く 強風で倒れた?

 杉の植林帯に伸びた明瞭な道を行く。所々で尾根から外れて東を巻くので本当に山頂に行く道なのか?と不安にあることもあるが、たまに女郎が峰の案内標識が現れて正しいルートであることが分かる。強風だろうか、杉がまとめて倒れた一帯もあった。

女郎が峰山頂 女郎が峰付近から見た大地山
女郎が峰から見た熊野灘

 高みに達すると樹林が開け女郎が峰山頂に到着。手製の標識がいくつもかかって賑やかなくらいだから、登る人は結構いるようだ。山頂は東側が僅かに開けていた。

371m鞍部 371m鞍部から大地山方面
予想外にいい道 巻き道が多い
案内標識もある 660m峰は巻いてしまう

 鞍部に戻って次は大地山に向かう。こちらも植林の中に明瞭な道が伸びており、歩く人がそれなりにいることを物語っている。まあ、登山道なのか作業道なのかは分からないし、部分的には薄い個所もあるが。尾根上をずっと行くのかと思ったらかなりの距離は南斜面を巻いており、660m峰は巻いて西側鞍部で稜線に戻り、その後は尾根上を行く。

尾根に戻る 大地山山頂
大地山から見た北側 高山まで道があるようだ

 登りきったところが大地山山頂で、頭上の樹林は開けて明るい場所なのだが周囲は木に囲まれていて展望はあまりいいとは言えない場所だった。少し北側に移動すると北側のみ展望が得られる。地図で見ると高チラ山や鵯山などと思われるが、土地勘がないので確証はない。大地山から先にも道があるのか心配であったが、大地山には「高山、風吹峠」の案内が出ており、どうやら道が続くようで一安心。まあ、これまでの状況から考えるとほとんどは杉植林中の作業道兼用だと思われるが。山頂で少々休憩。まだ時間は充分あるので高山へも足を延ばすことにした。

高山向けて下り始める 再び植林帯に

 高山に向かう尾根は最初は自然林でなかなか気持ちいい感じで快適に下る。道はやや薄いが尾根上なので迷う心配はないし、目印も結構ある。580m峰は直登したが道は薄く、どうも南を巻くルートがあったような。下っていくと徐々に植林帯に切り替わっていく。430m鞍部から480m峰、490m峰へは植生によっては南を巻こうかと考えていたが、現場に行くとちゃんと巻き道が存在して目印はそちらに誘導していた。ルート上もそうでないところも落ちた杉の葉で覆われているので道が不明瞭だが、籔に慣れた目なら迷うほどのレベルではなかった。

430m鞍部から480m峰、490m峰巻き道入口 巻き道の途中
風吹峠 高山方面に向かう

 2つのピークは完全に巻いてしまい、ほぼ水平移動していくと340m鞍部に到着、ここが風吹峠だろう。神社があって地形図の破線どおりに南北に道が通っていた。これを辿れば車を置いた林道に戻れるだろう。高山方面は踏跡がありテープが導いてくれる。一段上がったところに石灯籠と石碑があり、その先で尾根がはっきりして道も明瞭となる。

こちらも道は明瞭 高山山頂
高山から見た南方向 風吹峠を南に下る

 杉植林帯の道を登っていくと傾斜が緩んで最高地点に到着、ここが高山だった。山頂付近は少し伐採されて南側に少しだけ展望が開けていた。道はここまででおしまい。風吹峠に戻って南に下っていく。今までの道より格段に濃い道で古くから存在するのだろうが、近年は生活に使われることはなく植林の作業道として使われる程度なのだろう、部分的に道が薄い所もあって谷がはっきりしたところで本来は左岸に道があるはずだが右岸に出てしまい道が無くなって適当に下っていく。沢の水量が少ないので沢に下りやすい個所で対岸に渡って杉植林帯に上がると明瞭な道に復帰した。

ルートミスで右岸に入ってしまった 砂防ダム登場。左岸に道あり
大きな沢登場。でも簡単に渡れる場所あり 林道向けて登る

ここは空白です

林道に到着

 そのまま左岸沿いを下っていくと太い沢の右岸に到着、道は上流(右)に延びているようだ。どこかで対岸に渡らないと林道に至らないが橋があるのだろうか。沢の水量はさほどではなく水深も浅いが川幅があるので渡るにはそれなりに場所を選ぶ。少し上流に移動すると川幅が狭まって途中に石もあり簡単に対岸に渡れる個所が登場、いかにもここで渡って下さいと言わんばかりの場所で、対岸に道が見えるので間違いないだろう。対岸の道は下流に向かうものと上流方向から斜めに上がる道の2つがあるが、林道に出るのは上流方向なので登りの道を行く。緩やかに登っていくと林道登場、あとはこれを登っていくだけだが細かい雨が降り出した。いいタイミングでラッキーだった。雨を避けるため木が張り出した下を選んで歩き、車に戻った。

 

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